コブシメ:シードリーム沖永良部
コブシメ:シードリーム沖永良部

エピソードⅣ サイパンガイド時代  1994年
『恐怖のダンシング残圧計?』


(写真:コブシメ 1月~遅いもので8月くらいまで産卵が見られます、この時期仲良く泳ぐ姿が印象的です)

『恐怖のダンシング残圧計?』
ダイバーにとって重要な器材のひとつ、残圧計、いくら南の島だからって・・・何も陽気に〝ダンシング?〟する必要ないじゃん・・・と思いたくなる怖いお話
 舞台はサイパンの南、当時お店のあったガラパンからボートで30分ほど、島の南のドロップオフポイント〝ナフタン〟
エントリー後、15分程度が経ち、僕がガイドするグループはドロップの淵20m位の水深から更に下を目指している。切り立ったドロップオフにカスミチョウチョウウオ、ナンヨウハギなど色鮮やかな、いかにも南の島を感じられる魚達に囲まれている。ゲストダイバーのニコやかな笑顔の中、まずは最初の残圧確認、全てのダイバーが120~140気圧を示し問題なく進む、その直後、事件は起こりました。。。
ゲストの一人が、さっきまでの笑顔は一変、凄い形相で 『エアーがない!』のサインで突進してくる。。。
慌ててオクトを上げて、残圧計を見ると、30気圧を切っている。。。
なんで?今迄120もあったのに急に・・・ボートの位置を確認し、全てのダイバーに近付いてのサインを出し、ゆっくりとボートに向かう、全てのダイバーが落ち着いてくれていたので良かった。。。
オクトをあげながら、念のためにもう一度ゲージを見る! 『えっつつ?』 今度は120気圧を指してる・・・
もしや?と思いゲージを見ながらパージボタンを押す、ダイバーは僕のオクトを加えているので、フロー状態で確認する事に、押す度に残圧計の針は、 右に左に陽気にダンシング!ダンシング!バルブを確認するとやはり半開き状態・・・
スレートで説明してダイバーに元のレギュを加えるようにサインを出し、ダイビングを再開!
エキジット後再度説明すると、ダイバーはセッティングした後、バディチェックの際に、 全開して半回転戻す が間違って全閉して半回転だけ空ける という状態になっていたようでした。タンク内の残圧が高い時は少ししか空いてなくても抵抗は少なく、通常に近い状態で出てくるので間違ったんでしょうと皆で分析・確認しました。
   『怖~い話ですね』
今迄あった残圧がいきなり無くなると、そりゃ不安になりますよね。。。慌てて急浮上やパニックになる事無くサインが出せて良かったですよ!ダイビングの基本 トラブルはまず落ち着いて深呼吸して行動!が出来てましたね。

<エピソードⅣから学んだ事>
・バディチェックは正確に!
・呼吸の確認時は、残圧計を見ながら針がブレないように確認(現在の僕の講習はこのスタイルです)
・残圧のチェックはこまめに!
・ダイバーがエントリー直前STAFFは再度バルブを確認してます。
・OW講習中バルブの向きを間違えないように注意喚起しながら、いつも同じ向きでセッティングするアドバイスをしてます。


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